或る○○の手記

眠ること能はず起きようとしても起き上がること能はず
一寸意識を手放すかと思えば不安のあまり絶叫にて覚醒す
蟲の翅音のやうなモノ耳から離れず身体の上を蛆が這い廻る幻触止まず
煩悶し憔悴した身体静止を保てず寝床の上転げ廻る
脳髄を掻き毟らんばかりの勢い
喉の渇き癒えることを知らず
本文ママ